日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク * 活動報告

講演:源啓美さん「軍隊と性暴力・沖縄戦からの教訓〜武力によらない平和を求めて」


今も続く沖縄の戦時性暴力〜だから米軍も自衛隊もいらんねん!
 講演:源啓美さん
「軍隊と性暴力・沖縄戦からの教訓〜武力によらない平和を求めて」





日  時 : 2025年6月14日(日) 14:00〜
会  場 : ドーンセンター 視聴覚スタジオ

【報告】


6月14日、6.19紛争下の性暴力根絶のための国際デーを前にドーンセンターにて集会を開催しました。



毎年、私たちはこの日に戦前戦後と続く沖縄米兵による性暴力について考える取り組みを行ってきました。

今年も「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の活動をはじめ女性・人権・平和をテーマに取り組んでこられた源啓美さんを迎えてお話を聴きました。



はじめに、軍人・民間人あわせて20万人以上が犠牲となった「沖縄慰霊の日」を前に、親族らから聴き取った壮絶な体験〜集団自決を強要され、死にきれずに互いに殺しあう地獄絵図が戦争トラウマになり、戦後も家族を引き裂き、人々を分断してきたことが語られました。

戦後は沖縄に75%もの米軍基地が押し付けられ、女性を蔑視し平然と人を殺すことこそ立派な兵士と教えこまれた米軍兵士によって構造的差別や性暴力は今も止むことがありません。

そんな中で女性たちの闘いの話しは圧巻でした。1985年ナイロビ女性会議の際、職場のラジオ局からの取材旅費100万円で現地には行かず、女性たちのためのワークショップ「うない(姉妹)フェス」を開催することを勝ち取り、女性の発想や企画力を引き出し、劇や音楽、語り、遊びの文化が花開きます。

本土と同様、女性差別が横行し、女性はメインキャスターにはなれなかった時代、「女が黄色い声をあげる」と蔑まれ、涙が出るほど悔しい思いをしながら女の連帯を築いてきました。

1995年北京女性会議に参加、「戦時性暴力は人権侵害、戦争犯罪」であることが宣言された帰途、3人の米兵による少女強かん事件を知ることになります。

8万5千人の県民大会、続く基地返還運動へとつながります。以降ピースキャラバンを組んでアメリカを訪問、アメリカの女性たちと繋がり、1997年にはアメリカをはじめ米軍が駐留する各国の女性たちが参加して「第1回軍事主義を許さない国際女性ネットワーク会議」が開催されます。

胸が張り裂けるような性暴力事件に向き合い続け、声をあげてきた一方で、再発防止とは口ばかり、裏では隠ぺいがなされ、旧態依然の女性蔑視と軍事文化のなかで、司法、法廷さえまるでセカンドレイプの場だと源さんは言います。

米軍基地ばかりか自衛隊基地も押し寄せ、人権無視と経済優先で故郷を追われる人々、何が豊かさなのか、と源さんの言葉が胸に突き刺さります。

大雨の中、若者を含め73名が参加、お話に聴き入りました。
2025年06月14日(土) No.233 (報告)

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