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「終わらない戦争」上映会&トーク






日  時 : 2019年11月2日(土) 11:00 / 13:00
会  場 : 大阪十三 シアターセブン

【報告】


映画「主戦場」が同劇場でロングラン上映されていますが、その映画では伝えられない被害者の声を伝えたいと、シアターセブンで「終わらない戦争」を2回上映しました。 ドキュメンタリー映画「終わらない戦争」は4ヶ国5人の日本軍「慰安婦」被害者が、被害体験やその後の人生を語られていて、また歴史的な背景も含めて研究者や政治家等の聞き取りも収録されており、この問題の本質に迫る作品です。上映用DVDの貸し出しも行っていますので、HPからお申込みください。

上映後のトークでは、キボタネ(※希望のたね基金HP https://www.kibotane.org/) の理事でもある北原みのりさんからお話を伺いました。




2019年3月に性暴力被害に対する不当な裁判判決が続き、声をあげた被害者を黙らせるような声が上がったため、4月11日に東京駅で被害者への連帯と共感を表現できるように花を持って集まろうと「フラワーデモ」を呼びかけたそうです。最初は集会に来てくれた人が語るということは想定していなくて、勇気のある人が自分の性暴力を話せると思っていましたが、思いや体験を語ってくれる人が2時間途切れなかったとのこと。一方で、被害を話せる場を作るためには聞く側が変わらないといけないと話されました。11月には全国27か所で「フラワーデモ」が開かれるということで、話す人と聞く人が可視化されて日本社会が変わる兆しではないかと思います。

また、日本軍「慰安婦」被害者のキム・ハクスンさんが名乗り出ることができたのは、性暴力被害の声を受け入れることができる韓国の社会的背景があったことを話されました。
2015年12月の「日韓合意」で韓国政府の「和解といやし」財団はなくなり、市民が立ちあげた「正義記憶」財団ができましたが、被害者は「和解といやし」ではなく「正義と記憶」を求めています。そして、二度と自分たちのような被害がおこらないための象徴が少女像ではないでしょうか。

「あなたの声を信じる」という聞く力をつけて、11日は「フラワーデモ」に、第1水曜日には大阪駅前水曜集会に集まりましょう。



第159回 大阪駅前水曜集会






日  時 : 2019年11月6日(水) 19:00〜
会  場 : ヨドバシ梅田前

【報告】


11月6日は、約50名の参加で、いつものメンバーに加え、特に若者たちが目立った集会でした。

水曜デモの歌の後、関西ネットから、10月17日ドーンセンターで行われた講演会の冒頭に、日本軍性奴隷制度の被害者ムン・オクチュさんを支えて来られた森川万智子さんの追悼を行ったことを報告。イ・ナヨンさんの『韓国の#MeToo運動と新たなフェミニズムー「慰安婦」問題解決運動が切り拓いたも』の講演では、1970年代の韓国の軍事政権下の民主化闘争の中で、女性たちが切り拓いてきた地平、日本軍性奴隷制度との闘いが、現在のフェミニズム、#MeToo運動に繋がっていること、金学順さんのカムアウトがそれを大きく後押しをしたことなどが語られました。会場からの質問に十分に応えきれなかったことは今後の課題として残りました。(詳しくはHP参照)




次に11月2日に、一人一人の被害をきっちり受け止めてほしいという思いで開催した『終わらない戦争』上映の後、『北原みのりさんのトーク』では、今全国にひろがっているフラワーデモの開催に至る経緯や、現在の性暴力問題についてなど話されました。関西ネットから今年の女性への暴力撤廃デーに向けて、11月21日午後5時15分から6時まで、天満橋駅前で行うスタンディング行動への結集が呼びかけられました。

水曜ダンサーズの踊り「パウィチョロム」に続いて、「おんな・こどもをなめんなよ!の会」から、関西ネットの天満橋スタンディングの後、ドーンセンターで6時半から行われる『意味わからん!レイプする父親を無罪にする国−2020年刑法改正に求めるもの』集会において、弁護士の雪田樹里さんの『性暴力犯罪が真っ当に裁かれる刑法改正を』の講演への参加が呼びかけられました。




次に、朝鮮高級学校無償化連絡会から10月から始まった幼保無償化に関する訴えがありました。全国にある関連施設のたった0.16%の88か所の各種学校だけが、無償化の対象からはずされ、そのうちの40園が朝鮮幼稚園。子どもたちは他の幼稚園と何ら変わりない生活を送っているにもかかわらず、各種学校であるという理由で排除されました。自らの民族的なアイディデンティを確立するための大切な母語形成期すら保障されないのか?!すべての子どもたちに朝鮮幼稚園の子どもたちは含まれないのか?!これに対して大阪では中之島で、東京では日比谷で5500人の全国抗議集会とデモが行われたことが報告されました。




次に久しぶりに、前列を若者たちが占めて、「終わらない冬」のカードセッションがありました。




今回の若者アピールは、9月に関西ネットのメンバーと一緒にインドネシアを訪問した立命館大学の女性でした。現地で出会った被害女性たち一人一人の様子や彼女たちが笑顔で接してくださるにつけ、戦後も続いているこの傷に向き合う時、何か行動を起こしたいと語ってくれました。




最後のシュプレヒコールでは、台風の甚大な被害の中、安倍政権下での天皇祝賀行事や大臣らによる妄言など不思議な思いにかられながら訪韓、キム・ボットンハルモニの部屋で背中を押されたような思いで帰ってきた。




問題解決のために大きな嵐を起こそうと、いつもの元気な声で、水曜集会が締めくくられました。



「11.25 女性に対する暴力撤廃の国際デー」スタンディング






日  時 : 2019年11月21日(木) 17:15〜 18:00
会  場 : 地下鉄・京阪天満橋駅2番出口 京阪シティモール前

【報告】


「11.25女性に対する暴力撤廃の国際デー」を前に11月21日、天満橋駅前でスタンディング行動を開催しました。
およそ30名の市民がむらさきのカバンやスカーフ、傘などを手に集まり、「暴力や性暴力のない世界をつくるために」のチラシ配布や「#MeToo」「#WithYoo」などのバーナーを掲げてスタンディングを行いました。




マイクアピールでは「国際デー」の背景となった世界中で起こっている女性に対する暴力と不処罰の連鎖、日本軍「慰安婦」被害者の告発に端を発した「#MeToo」が時代を超えて多くの人々に共感を得ていることなどが話されました。

日本社会を取り巻くあらゆる性差別や性暴力についても事例をあげて報告、今も苦しんでいる人たちに思いを寄せながら、そんな社会、意識を変えるためにいまこそ声をあげていこうと呼びかけました。



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