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第153回 大阪駅前水曜集会






日  時 : 2019年5月1日(水) 19:00〜
会  場 : ヨドバシ梅田前

【報告】


「天皇代替わり」なんて吹き飛ばす勢いで水曜集会を開催し、65人が参加しました。

関西ネットからは、先日、イギリスBBC放送が、1942年オ−ストラリア人女性看護師 22人がバンカ島に流れ着いたものの日本軍兵士によって銃殺された事件について報道したことを紹介。兵士らは虐殺の前に女性達をレイプしたという新たな証拠や証言が見つかったという内容でしたが、それに対して日本政府は「個々の事案の検証は困難」と驚くべき対応をしていることを報告しました。また、韓国の日本大使館は老朽化し2015年より臨時事務所で業務をしているが、日本政府には元の場所に建て直すつもりもないのは、「平和の碑」少女像への対抗的な対応と考えられることを話しました。しかし、犠牲となった人々を追悼し記憶するのは、同様のことを繰り返させないためです。関西ネットも、今年、結成10年を迎え、そのような思いから記念行事を行うことを伝えました。 

アジア地域の女性問題について現地調査を続けてこられた山下明子さんは、「今日はメ−デ−であると共に、日本の天皇制が新たな形で継続し始めた日だが、労働組合が天皇制をどう考えているのか聞こえてこない。1944年7月にサイパン島が陥落して以降も天皇が終戦の決断をだらだらと引き延ばしたために、沖縄戦、空襲、広島・長崎の原爆と、多くの一般市民の被害が出た。「慰安婦」にされた女性たちもこの期間に最も多く連行された。植民地だった朝鮮や台湾、沖縄、アジア各地から、負け戦で死に瀕している将兵の性的な慰安用に「天皇の御下賜品」として与えられたのであり、天皇の責任は大きい。「なかったこと」にしようとする圧力が安倍政権を中心に広がっているが、「慰安婦」被害者の証言に共通するのは、人間として扱われなかったこと。インドやスリランカにも調査に行き、日本の行為について酷い証言をいっぱい聞いた。被害者が全員なくなられても、天皇の責任はあり、私たちが解決しないといけない」と訴えられました。




沖縄から来られたフリーランスの映像ディレクタ−の方は、琉球放送の2013年6月23日慰霊の日特別番組として制作した「戦場のうた」について発言。「テ−マは日本軍「慰安婦」問題と沖縄。32軍が満州から沖縄に移ってきた時、真っ先に慰安所を作り、沖縄には140箇所もの慰安所があったが、住民の居住地域に作ったため、住民の多くの証言が残っており、「戦場のうた」に収めた。また、関西ネットの協力のもと撮影した、当時の、橋下大阪市長に対する金福童ハルモニの抗議行動の映像も入れている。5月6日東成区民センターで上映されるのでぜひ観てください」と話されました。




大阪府議選を闘った山下けいきさんから選挙についてのお話がありました。「今、大阪府議は定数88人で、うちリベラルは4人だけ。何故こうなったか。国政もそうだが、選挙制度の問題がある。1人区、2人区で大きな政党しか勝てない。また、維新は、若い人、見た目がいい人を出し、候補者は維新の政策だけ伝えて、何か変えてくれるのではないかという幻想を煽る。それに対して、我々が野党共闘で対抗し切れなかった。さらに、知事選と市長選のダブル、クロス選挙、この意外性に対して、有効な対応が出来なかった間に、維新は着々と準備していた。今回の選挙結果を見たら、大阪で2人に1人は維新に入れている。身近な人に聞いてください。維新が大阪市民に何かいいことをしてくれたかと。ここから、維新政治をひっくり返していくしかない」と訴えられました。




若者アピ−ルでは、天皇について核心をつく発言がありました。「天皇ヒロヒトは日本軍性奴隷制度を作り、戦時性暴力について知っていたのに反対しなかった。2000年女性国際戦犯法廷で、天皇は戦犯であると判決が下りたのに、アキヒトはその父を尊敬していると言っている。そして、平成は戦争のない時代として終わったと言うが、ウソだ。湾岸戦争、イラク戦争があり、日本は荷担している。日本は、性暴力被害を強いてきたのに、天皇の名で無視している。天皇の代替わりによって戦争責任を取らせないで終わることは許せない。天皇制がなくなって初めて人々は解放される。」との力強い訴えでした。




最後に皆で元気よくシュプレヒコ−ルをして行動を終えました。



日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク結成10周年集会 プレ企画 映画上映会
関西初公開 「雪 道」 / 同時上映 「戦場のうた」






日  時 : 2019年5月6日(月・休) 10:30〜
会  場 : 東成区民センター 6F 小ホール

【報告】


「雪道&戦場のうた」映画上映会に約160人の参加がありました。

「雪道」は、韓国KBSの光復70周年特集ドラマを再構成して2017年に映画化されま した。日本軍「慰安婦」となった少女たちの辛くて悲惨な体験と友情が描かれていま す。ドラマとはいえ、戦場で受けた被害にもとづくストーリーであり、実際に起こっ た歴史を知ることができます。

また、時を経て現在に生きる少女が暴力に怯える姿と、「慰安婦」被害者が性暴力被 害の記憶に苦しみながらも少女を救おうとする姿はまさに今に続く「#Me To o」といえるでしょう。

「戦場のうた」は2013年の沖縄慰霊日に特番で放送されたドキュメンタリーです。今 年1月に亡くなられた韓国の「慰安婦」被害者である金福童さんが2012年に来日され た際の証言映像に胸が痛みました。

人々は痛みの歴史を記憶し続けることで被害を繰り返させないという努力を続けてき ました。しかし、今の日本社会ではむしろ歴史に目を背け、なかったことにされよう としています。そうすることで被害が繰り返されるかもしれないという危惧を持たざ るを得ません。 私たちはもっと記憶すべき歴史の場面に出会う機会を持ちましょう。


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