日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク * 活動報告

第149回 大阪駅前水曜集会




日  時 : 2019年1月9日(水) 19:00〜
会  場 : ヨドバシ梅田前


【報告】



一週遅れでスタートした2019年の幕開けとなる大阪駅前水曜集会。この日、1992年1月に始まったソウルの日本大使館前水曜デモは27年目を迎え、韓国KBS取材チームもこの場に駆けつけました。



「水曜デモの歌」に続き関西ネットより昨年一年を振り返って報告。「日韓合意」の検証結果を受けて韓国政府が「合意で解決しえない」と発表、日本政府に対して国際社会の原則である被害者中心のアプローチによる対応を求めました。また、昨年は「#Me Too」運動が世界に拡がり、ノーベル平和賞に性奴隷被害者と支援者が選ばれ、私たちは世界で起こっている性暴力の深刻さに震撼したし、行動が求められています。ところが、同様に組織的・強制的に女性たちが被害にあった「慰安婦」問題について、日本政府は今もその事実を認めず、フィリピンにおいて二度にわたってメモリアル碑を撤去させるなど、驚くべき恥知らずな行為を繰り返しました。日本政府の責任ある行動を求めて今年もともに力強く声をあげていこうと呼びかけました。

吉元玉ハルモニの歌で始まる「パウィチョロム」に今日も多くの人々が連なりました。



続いて、サンフランシスコ(SF)より「慰安婦正義連盟」(CWJC)の仲間を迎え、連帯アピールを受けました。アメリカで「慰安婦」運動が起こっている背景について、日本帝国主義による侵略戦争の被害者はアジア系アメリカ人にも広く共有され、世代を超えて受け継がれていること、人種を超えた多様なSF市民たちの呼びかけに応え、サポートすることで「慰安婦」像は市議会の決定を経てSFの公式メモリアルとなった経緯が説明されました。 安倍政権による世界各地の「慰安婦」像への攻撃や吉村市長の姉妹都市を盾にした攻撃にも関わらず、むしろ民族や国境を越えた新たな連帯が生まれたのです。トランプ政権下のアメリカでレイシズムを煽り、有色人種やLGBTなどへの攻撃や白人至上主義による差別が拡がる中、だからこそ、私たちは太平洋を越えて国際連帯の力をさらに強めていきましょうと力強い呼びかけに大きな拍手が起こりました。



無償化連絡会からは、朝鮮高級学校の無償化除外、地方自治体からの補助金の削減、あるいは不支給など、厳しい状況が続く中、現在5つの裁判がいずれも敗訴、司法が国や自治体の差別を追認する事態になっているとの現状報告がりました。また、12日から劇場公開が始まる映画「アイたちの学校」について紹介、映画では解放後の阪神教育闘争の歴史や、民族教育の権利を求める闘いによって勝ち取ってきたものが何なのか描かれており、ぜひ映画を通して一緒に考えてほしいと呼び掛けられました。
あわせて城北初級学校がようやく補修工事を終えて、子どもたちは新学期より新校舎で授業を受けているとのうれしい報告もありました。



カードセッション「花ばぁば」に続いて今月1月26日に予定されている集会「海南島で日本は何をしたのか」の案内と報告がありました。
1939年、日本軍が上陸、住民虐殺、略奪、強制労働が始まりました。日本は台湾拓殖会社をして慰安所をつくらせ、海南島で女性たちを捕まえて日本軍の性奴隷にしたこと、海南島を基地として日本陸軍兵士を乗せた船で戦争を推し進めたこと、まさに海南島は侵略戦争の拠点となった歴史的経緯についてふれながら、集会への参加を呼びかけました。



若者アピールは朝鮮留学生同盟の仲間から。加害の事実から目をそらし、被害者に「日韓合意」を押し付けたのと同様、徴用工裁判判決に対する日本政府の認識と行動、これを無批判に報じるメディアと、日本社会の誤った認識、植民地支配がどれほど多くの人々に被害をもたらしたか、語られない状況を批判しました。そして、来るべき日本と朝鮮半島の未来のためにも日本の植民地支配責任を問うことが重要不可欠と指摘しました。今年は3・1独立運から100周年を迎えるにあたり「怪物たちの行進」という名称で開催することが紹介されました。
さらに、これまでは仕事のため来れなかったという韓青の仲間も都合をつけて駆けつけて挨拶してくれました。



続いて歌「hana」、そしてまとめとコール、昨年韓国で8名のハルモニが亡くなられ、ソウルの年末の水曜デモで追悼の時間が持たれたこと、金福童ハルモニを見舞ったことが報告され、今年も頑張ろうと全員でコール、最後は「平和の歓声」で締めくくりました。

2019年01月09日(水) No.34 (報告)

No. PASS