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第161回 大阪駅前水曜集会






日  時 : 2020年1月8日(水) 19:00〜
会  場 : ヨドバシ梅田前

【報告】


2020年の最初の水曜集会の1月8日は、「慰安婦」問題の解決を求める運動の歴史的な日でした。
韓国挺身隊問題対策協議会は、1992年のこの日、ソウルの日本大使館前で6項目の要求を掲げ、その実現まで闘うことを宣言しました。これが、韓国の水曜デモの始まりでした。そして、この日もソウルでは、1421回目の水曜デモが行われました。私たちも大阪・梅田で連帯の水曜集会を開催し、53名が参加しました。  




水曜デモの歌を歌って、開始です。関西ネットからは、安倍政権の歴史歪曲の動きが海外でますますひどくなっていることを報告しました。「昨年も、米国・カナダ・オーストラリア・ドイツなどで『慰安婦』像や少女像を建てようとすると、直ちに大使館(領事館)・日系企業・右派勢力がタッグを組んで圧力をかけてくるという事態が続いた。ある領事は『これが私の重要な任務の一つ』とさえ語っている。また、昨年の11月には、韓国の『ナビ基金』のメンバーがウガンダでのシェルター『金福童センター』の着工式に参加している時、日本政府の圧力を受けたウガンダ政府関係者が現れ、『日本・金福童・慰安婦という言葉を一切使うな』と現地の女性たちを脅し、『お前たちを殺すこともできる』とまで発言した。このような日本政府を、黙って見過ごすわけにはいかない」  

「パウィチョロム」の歌に合せて、9名が踊りました。以前は凍えるほど寒い冬の水曜集会でしたが、最近は温暖化を、不安とともに身をもって感じています。踊る姿も、少し軽やかです。

伊藤詩織さんが、昨年12月、民事裁判で勝利! 「みんな、笑顔になったねえ。加害者と親しい安倍首相や警察官僚の影が見え隠れし、刑事事件では不起訴にして、詩織さんをセカンド・レイプと言える状況に追い詰めたことは許せない」と報告し、「詩織さんが金福童ハルモニに会った時、『この苦しみはいつまで続くのでしょうか』と尋ねたところ、『死ぬまでだよ』とハルモニが答え、励まされた」という話も紹介しました。




「ハナ」を歌った後、徴用工問題について、「1月6日、日韓の弁護士・市民が、声明『強制動員の真の解決に向けた協議を呼びかけます』を同時発表。今年は、両国の政界・経済界にも参加を求めるこの協議体の実現をめざして闘う」と報告されました。




2月24日の映画「金福童」の上映会を、紹介しました。「年末、金福童ハルモニの故郷の海を見てきた。ハルモニが何度も大阪に来て、橋下元大阪市長に抗議したり、朝鮮学校の子どもたちを励まされたことを思い出した。大勢の人々に、最後まで闘い続けたハルモニと映画を通して出会ってほしい」と訴えました。(上映会の詳細は、関西ネットHPに掲載)

在日の若者が、「日本はアジアの再侵略を行っており、闘いの歴史に学びながら、韓日の次世代が力を合わせていこう」と呼びかけ、留学同主催の講演会を紹介しました。2月15日18:30開始、「在日朝鮮人研究の追求(仮)〜在日朝鮮人運動への提言〜」(布施駅前リージョンセンター、資料代500円)。




1月11〜13日に開催する「宋神道さんの写真展、川田文子さんの講演会、川田さんと次世代のトーク」について、トークに登壇する若者が紹介し、「私たちの世代は、直接被害者に会える機会が非常に少なくなっている。この歴史を歴史的事実としてだけ知るのではなく、『そこに被害者がいる』こととして身をもって知るためにも、川田さんのように、サバイバーや被害者とともに歩んでこられた方々の話を聞くことは被害者に寄り添うことに繋がると思う」と語りました。




記念すべき韓国の1月8日の水曜デモに際し、主催する日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯が発表し、世界中の多くの団体が賛同した「声明」を読みあげました。米国ではワシントン・シカゴ・ロサンゼルスで連帯行動、フィリピンのリラピリピーナが連帯声明を発表、コンゴ民主共和国の3団体は連帯のメッセージ動画を送りました。日本でも9ヵ所で連帯行動が取り組まれました。 ⇒声明




最後に、米国とイランの緊迫した状況を受け、「繰り返してはいけないことがある。それは戦争だ。自衛隊を中東に派遣するな」と力強く訴え、元気が出るコールをしました。





となりの宋さん〜写真展と講演会






《 写真展 》
■日時
1月11日(土)  12:00〜18:00
1月12日(日)  10:00〜16:30
1月13日(月休)10:00〜14:00

■場所
大阪市立総合生涯学習センター ギャラリー
      (大阪駅前第2ビル5F)

《 講演会 》
◇1月11日(土) 14:00〜
◇おはなし 川田文子さん
◇トーク   川田文子さん&次世代
◇会 場   同センター第1研修室

【報告】


「となり宋さん」写真展を1月11日から13日まで開催し約200名の来場がありました。





宋神道さんは在日朝鮮人としてただ一人、日本軍「慰安婦」被害を告発し、日本政府を相手取って裁判を起こしました。李文子さん、川田文子さん、柴崎温子さんの3人が、裁判を闘いながら撮られた写真は、共に支えあいながら築き上げた関係性の中でこそ捉えられた瞬間の記憶です。2017年12月16日、宋さんは95歳で亡くなられましたが、怒っている宋さん、笑っている宋さん、泣いている宋さん、たくさんの宋さんが写真でよみがえりました。「戦争は絶対ダメ!」と繰り返しておられた宋神道さんはいまも私たちの心に生き続けています。




11日に開催された川田文子さんの講演会「裁判かけて、すっかり垢抜けたババアになっちまった〜宋神道さんが受けた7年の軍性暴力と生涯〜」には110名を超える参加がありました。





川田文子さんのお話は宋さんとの出会いから始まり、生い立ち、中国の武昌、漢口の慰安所での生活、自分で出産したときのことや敗戦して日本兵に騙されて日本に連れてこられたこと、女川町で河さんとの関係など壮絶な人生を宋さんとのエピソードを交えて語られました。大学生と高校生の女性ふたりと川田さんとのトークでは、「宋さんに出会って川田さんがどう変わったか」という高校生の質問に、「宋神道さんとペポンギさんに出会って『慰安婦』問題が自分のライフワークになった」と答えられました。「この二人を通して物事を見るようになった」と川田さんは優しく笑われたのが印象的でした。

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