HOME >活動報告 > 2018 > 7月



第143回 大阪駅前水曜集会






日  時 : 2018年7月4日(水) 19:00〜
会  場 : ヨドバシ梅田前

【報告】


7月もまた雨模様のお天気でしたが、60人が結集。初めに、2010年に大阪を訪問してくださったこともあるキム・ボクトゥクハルモニが7月1日早朝101歳で亡くなられたとの悲しいお知らせを受けて、全員で黙祷を捧げました。

関西ネットよりのアピールでは、キム・ボットンハルモニが、ご自分の始められた朝鮮学校生徒への奨学金を直接手渡したいと、手術後の無理のできないお身体であるにもかかわらず、6月に来日され、東京で贈呈式が行われことを報告。その際、ハルモニが学生や集会参加者に向けて語られた言葉を以下のように紹介しました。


「みなさんとこのようにお会いできてうれしいです。私は15歳という一番勉強したい時に連れて行かれて学ぶことができませんでした。中学、高校は勉強に邁進すべき時期で、アルバイトも禁じられています。経済的な事情で勉強ができない生徒たちをただ見ていられず、力のある限りお手伝いしたいという思いで挺対協の代表に相談したところ、このように実を結ぶことになりました。あなた方にはれっきとした故郷があり、祖国があることを忘れてはなりません。日本に住んでいるからといって挫折する ことはありません。本来であれば日本政府が在日朝鮮人のためにより尽力すべきところ、今はそうなっていません。それを変えるために日本の市民が一致団結すべきだと思います。数年前までは「慰安婦」問題解決のために日本の市民のみなさんが頑張ってくださっていましたが、最近は下火になってしまった印象を受けます。それではいけません。歴史は否定できず、安倍がどんなひどい政権だとしても、私たちが生きている間に必ず謝罪していただきたいのです。みなさんも、力を合わせていただければ幸いです。」


< キム・ボットンハルモニ 東京での贈呈式にて >


恒例のパウィチョロンの踊りに続いて、教育労働者の組合で委員長を務めておられる女性からセクハラや性暴力に関するアピールがありました。伊藤詩織さんの場合といい、テレビ朝日の女性記者の場合といい、女性が仕事をする現場で被害を受けていることを考えると、労働組合こそが性暴力をなくすために闘わねばならないと、強い決意を示す言葉に大きな拍手が起こりました。




また、服部良一さんから、現在の朝鮮半島の和平の流れは歴史的なもの、私たちは傍観者であってはならない、朝鮮戦争停戦から65年、戦後補償の根本的な解決のために共にがんばろうと、7月27日靫公園で、「PEACE」の人文字を描くキャンドル行動への参加呼びかけが行われました。




朝鮮半島の北と南に住む人々が自由に行き来できるようにとの願いを込めて「イムジン河」を歌った後、コリア国際学園の金正泰校長先生に平和学習について話していただきました。南北首脳会談のテレビ中継を皆で見た後、平和な未来のために自分は何が出来るか考えようと呼びかけ、生徒それぞれが南北の首脳や習近平主席・安倍首相・トランプ大統領などに手紙を書いたというお話から、生徒たちの生き生きした様子が伝わってきました。




若者アピールでは、在日の青年から、「慰安婦」問題は現代の性暴力の問題と繋がっている、女性専用車両がないと女性が安心できないような社会、チェサ(法事)をするとき、準備だけ全部女性にやらせて、当日は男性が全てを仕切るというような女性差別、これをなくさないと性暴力もなくならないという問題提起がありました。




また、留学同大阪の黄貴勲委員長は、母国への修学旅行から戻ってきた朝鮮高校の生徒たちが、お土産にと贈られた品物を空港の税関で全て没収された出来事は、朝鮮民主主義人民共和国への経済制裁が、国会に議席のある全政党の同意のもとで行われていることから生まれ、日本の戦後というものがいかに空っぽであるかを示していると厳しく指摘しました。




シュプレヒコール担当者は、府下のある市の平和集会でアピールし、「慰安婦」問題について話したところ、市当局が、それが政治的だとして集会への後援をやめたという経験を語り、政治によって「慰安婦」問題を解決すべきなのに、今の政治は差別を生み出しているとして、怒りを込めた「ふざけんな」というコールで集会を締めくくりました。


Copyright (c) 日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク. All rights reserved.