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第142回 大阪駅前水曜集会





< 締めくくりの平和コールの様子 >


日  時 : 2018年6月6日(水) 19:00〜
会  場 : ヨドバシ梅田前

【報告】


4回連続雨という悲運に見舞われながらも60名もの市民、若者が参加して、盛り上がった第142回梅田ヨドバシ前水曜集会でした(ーー;




19時のスタートとともに「水曜デモの歌」が雨空に響き渡りました。 冒頭、関西ネットより、5月16日の吉村市長に対する申し入れと、市庁舎前抗議行動の報告が行われました。吉村市長がフィリピン・マニラに建てられた「慰安婦」像がフィリピン政府によって突如撤去されたことを歓迎し、サンフランシスコに建てられた「慰安婦」像も重機で撤去してほしいとツィートしました。市長としてあるまじき暴力的で女性の人権を踏みにじる内容に私たちは直ちに市民らに呼びかけ抗議申し入れを行ったところです。 合わせて、今月19日開催される<6・19紛争における性的暴力根絶国際デー>に合わせた「日本軍「慰安婦」から続く「#Me Too」〜玉本英子さんの講演会」について参加を呼びかけました。




続いて、「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会」メンバーより大阪市で起こった「拉致問題チラシ」の公立小中学校配布と新聞折り込みについて経過が報告されました。 抗議や配慮を求める声を無視し、南北和解が進む中で大阪市が突如として拉致問題啓蒙チラシを多額の公費を使って配布したことは、在日の子どもたちに対する行政によるヘイトともいえる行為であり、許しがたいと厳しく批判しました。

ここで恒例の「パウィチョロン(岩のように)」。降り続く雨の中、水曜ダンサーズだけでなく、多くの参加者も交じって各々の「パウィチョロン」が披露されました!





山本一徳前豊中市議は、国有地を森友学園に安く売り払った件で、前日新たに 財政金融委員会で明らかにされた航空局長と理財局長の昨夏のやりとりを紹介。 二人が会計検査院報告にはゴミ撤去にかかる金額ではなく、ゴミのトン数を書か せようと相談し、実際その通りになったことを話されました。また、大阪府が、 学園の要望に沿って学校認可基準を緩和した上、学園が借金の割合を定められた 範囲内におさえるために計画書に書いた多額の寄付金や破格に安い校舎建設費を、 調査もせずそのまま鵜呑みにしたのは、教育勅語を暗誦させるような学校を建て させたかったからと述べ、大阪府の責任を共に追及しようと訴えられました。

再び水曜ダンサーズが登場、「真実は沈まない」の歌にあわせてダンスを行いました。




続く「おんな・こどもをなめんなよ!の会」からの発言では「#Me Too」問題から「慰安婦」問題まで、女性の人権について熱く語ってくれました。様々な日本の被害事例と海外の反応を比較しながら、性暴力が女の責任とされ、声をあげれば二次被害が待っている日本社会がいかに異様であるか語られました。被害者に対して「あなたが不用心だった」「夜遅くに出かけた」「昔のことは水に流せ」、揚句に「今のご時世、それはあかん」と言われる。こうした風潮をズバリ批判して「昔はセクハラがOKだったわけではない。女性が我慢させられていただけ。今も昔もアウト」と言ったのは俳優の石田純一さんだそうです。 「時代は「#Me Too」、性暴力を許さない社会を望む人たちの声を、政治を動かすほどの大きさにしていきましょう!」と締めくくられました。




続いて、二人の在日青年から。まず、朝鮮学校補助金削減問題をめぐって、 「2016年自民党の要請を受け、文科省は朝鮮学校への補助金を自粛するよう、各 地方自治体に通知を出し、これによって東京、大阪を中心に補助金を中断する自 治体が増え、当たり前に民族教育を受ける権利が脅かされている。現在南北対話 が進展する中で、それを否定するばかりか、在日朝鮮人に対して差別・排外施策 を行うのは、植民地支配意識からいまだ抜け出せていないことを示しており、 「慰安婦」問題についても同様。」という訴えがあり、補助金減額の見直しを求 める署名活動への協力が呼びかけられました。  もう一人の青年は、子ども時代に出会った朝鮮学校の学芸会で民族の文化や仲 間の存在を知り、自分の居場所を見つけたと思って転入したことを語り、憲法 26条1項に謳われている「教育を受ける権利」の実行を求めていきたいと語りました。

最後を、みんなで一斉に声をあげる「平和コール」で締めくくりました。

次回は7月4日です!


6・19紛争における性的暴力根絶のための国際デー
日本軍「慰安婦」から続く #Me Too


玉本英子さん講演会   取材映像で見る紛争地における性暴力
〜イラク、アフガニスタンの女性たちから考える〜






日  時 : 2018年6月19日(火) 18:30〜
会  場 : ドーンセンター 大会議室

【報告】


6月19日、前日の地震で不安な状況の中にもかかわらず70人近い参加がありました。紛争地で取材してこられた玉本英子さんがインタビュー映像から現状を語ってくれました。


戦争が起こると治安が崩壊し、犯罪が横行、力のない者が犠牲になります。イスラムの戒律の厳しいアフガニスタンでも売春は存在しています。公衆浴場で出会った女性たちは夫を失った母親で生活のために売春の仕事をしており、16歳の妊娠している少女もいました。戦争は貧困をもたらし女性や子どもの人権を奪っています。




イスラム教徒が多数のイラクにおいて少数宗教のヤズディ教徒は悪魔崇拝だとされ、ISに襲撃されました。男性は改宗しなければ銃殺され、女性は強制結婚させられました。

「明日は女性市場へ行って女性を買おう」というISの戦闘員のVTRはとてもショッキングなもので、戦わせるために女性を利用する構造は日本軍「慰安婦」問題と通じるものがあると感じました。何とか8ヶ月の息子とドイツへ逃れ、韓国の慰安婦被害者キルウォノクハルモニと会った女性は、ISに捕まった時、夫の子どもを身ごもっていましたが、この出来事を記憶するために子どもに「壊れた心」という名前をつけました。




VTRに登場した女性たちは、沈黙を破って声をあげていました。中東での「#Me Too」運動であると言えるでしょう。今も取材をした女性たちと連絡を取っている玉本さんは、彼女たちの相談者であり支援者でもあると感じました。

2010年「日中韓平和プロジェクト」の一環として制作されたのに発刊されず、今年になってようやく出版となった絵本「花ばぁば」。「慰安婦」被害者のシム・ダリョンさんをモデルした「花ばぁば」の出版の経緯を堀詩織さんが報告してくれました。ぜひ、読んでください。

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